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ジャズ屋が技術の話をするところ

2020年の振り返りとか

あけましておめでとうございます.

あまり2020年はブログを更新できませんでしたが,生活がかなり変化したので振り返りをしておきたいと思います.個人的な話で役に立つかどうかはわかりません.ご容赦ください.

社会人1年目

学生から社会人になるにあたって,環境も心持ちも大きく変わったなあという1年だったように思います.学生,研究者(のはしくれ)として扱う技術,趣味として扱う技術,社会人として扱う技術...これらは全然違うんだぞ,ということを日々ひしひしと感じております.いくら修行しても足りないほどの壁と戦っております.

環境についてですが,社会人になって,晴れて東京都民になりました.これは昔からの念願だったので非常に嬉しいです.流行り病の影響で入社式からリモートワークというなかなか珍しいイベントもありましたが,今はただこうしてお仕事ができる環境を作ってくれた皆様に感謝するばかりです.いずれ早いうちに仕事は自分で管理できなければいけないので,これも偶然課せられた課題なのかなあと思うことにしています.

引越しやリモートワークに際して,自分の部屋のレイアウトも学生の頃に比べ大きく変わりました.ホームセンターで買った75cmの机はサブ機となり,140cmの机をメインに使えるようになりました.本棚も倍の大きさのものに新調しました.

机に関しては研究室で使っていた机に近いサイズ感なので割と気に入っています.シンプルな割にそこそこ耐荷重があるのも良いです.

加えて,色々あってmacbookを初めて使用するチャンスにも恵まれました.これで3大OSはひととおり使えると言えるようになりました(全然使いこなせてないけど).これも少しですが今後の自信につながるかなと思ってます.

あとは家電を一部新調したり,任天堂社製のスイッチをついに手に入れてしまったり(学生時代は鋼の意思で勉学しか視界に入れてなかったのですが,よく考えたらゲハが自宅にあるのは幼いころからの夢でした),ひたすら住環境を整えた気がします.とりあえず今年も余裕ができ次第改善していく見込みです.

技術とどう向き合うか

人間関係や立場や住環境の変化によって,学生時代と同じ向き合い方で技術に触れていくことができなくなったのが2020年の悩みの種でした.研究とは異なり,社会人になると没頭して一つの領域を極めることが難しくなります.はじめ,社会人になってもこのエネルギーの出し方で食い扶持を得ていくくらいの腹づもりだったのですが,この原動力のまま突き進むと自分の弱点であるコミュニケーション能力や協調性が割と早い段階でボトルネックになります.御多分に漏れずここを毎日どうにかしようと策を練る日々になりました.これは今も続いています. そして,仕事ともなれば当然好きなもの以外もタスクとして処理しなければなりません.自分の中では「なんでも今やってることは大体好き」だと思い込んでいるのですが,うまく進捗が出ないと意志は揺らぎます.自分が好きなものに打ち込んでいる時のエネルギーと通常時のエネルギーの落差を自覚しているからこそここが難題です.と言ってもどうにもならないので,ひとつひとつ策を実行してひたすら体調を整えるほかないのですが.

加えて,「知る」と「できる」の差も注視せざるを得ない年だったように思います.これまで3-4年間,ひたすら自分と違う次元にいる人達のやりとりや情報を「知り,理解する」ところに多大なエネルギーを割いており,自分が手を動かして何かを「できる」ようにするまでの努力をやり抜くことは非常に大変だったように思います.しかし今後お金を頂く以上,「知っているだけであんまり手は動かせない」では話になりません.この感覚の変化が今最も大事なところのように思います.2021年は去年の反省も踏まえ,より実践的知見を大事にしていきます.

それと,これは自分が所属する会社の特色でもあるのですが,ひとえに技術を身につけると言ってもこれから自分が身につけていくのは運用技術であり,開発で学ぶものとは毛色が異なります.0から1を生み出すような画期的なアイデアが必要になるわけではないですが,相手が必要としているものを的確に判断し差し伸べていく力が必要です.つまり「相談に乗れる力」が重要になります.昔からぼんやりと「周囲の皆さんの悩みを聞いて寄り添える人になりたい」というような思いはあったのですが,これをスキルとして現実にものにしていかなければなりません.

と,思うと実はいろんなところにこの力を伸ばすチャンスは転がっているわけで,例えば知恵袋で答えられそうなものに答えてみたり,趣味の音楽を自分がやるだけではなく,近くのアーティストを応援する側に立ってみたり.お節介になってはいけないのでこれも数をこなさないといけないのですが.とにかく,びびりながらもなんとなく役に立ちそうな体の感覚を覚えて試した1年だったように思います.

まだ「これだ!!」という「大学時代以来の第2のドはまりできる技術」が見つかったわけではないので本調子には至っていませんが,いろいろ仕事を通して思うことを蓄積していく中で,「人を支える人になる」「好きなものに熱中する」を今後数年かけて体現できるようになれればいいかなと思っています.そのために,2021年は先のように,実践的知見をもとに,さまざまな技術をまずは広く浅く知るプロセスを踏めればいいなと思っています.